当然のことながら、自分の狭い価値観の中だけの思考には限界もあり、そのとき考えられることはすべて考えつくした感もあった。遠い異国の地に降り立ったとき果たして自分は何を感じるのだろう。日を増すごとにその思いはだんだんと強くなった。担当していた仕事を終え、事務所の諸事情も重なり私は事務所を辞職することを決めた。しばらくは何も考えられない状況だったけれど、ある日妻がヨーロッパへ行くことを提案してくれた。
そうか、学生時代にいつかやってみたいと思っていたこと!それが今ならできるかもしれない。
はじめは1ヶ月くらいで・・と考えていたのだが見たいところや行きたい場所、それらを1つづつピックアップしてみたらとても1ヶ月では周りきれない。現地のツアーに参加してもありふれた観光になってしまいそうだし、考えてみれば夫婦一緒に行くのだから、帰らなければならない期日もない。
時間とお金が許す限り、見たいものを見て、行きたい場所に行ってみればいい。もちろん行った先での不安がないワケではない。英語だってほとんど喋れないし、そもそも海外旅行にだってほとんど行ったことがない。行ったことがないのだから不安を消す方法など思い浮ぶはずもない・・。
それよりも新しい世界への期待のほうがはるかに大きい。今はその期待があればどうにか生きて帰ってくることはできるだろう。そんな思いを胸に小さなバックパックを2つ背負い、夫婦で世界を巡る旅に出ることを決めたのでした。
まずは北欧フィンランドから。
なぜフィンランドかって?
人は思い悩むと北へ向かうのだそうです。(笑)
はたしてこの先どうなることやら・・。この写真を見るとあの日の気持ちを思い出す。
2005年にヨーロッパ8カ国を夫婦2人で放浪したことがあります。旅をした期間は約60日間。これはそのときの旅の記録です。今までのブログが私たちの日常を表現する場であるとすれば、このブログは非日常的なコトを表現する場。旅で見たこと、聞いたことなどをできるだけリアルに、また楽しく表現してみたいと思います。自分でもどうのように表現されていくのかとても楽しみです。ときどき更新される不定期な日記ですが、みなさんお時間あるときに覗きに来ていただければ幸いです。